娘の話を書いてから怒涛の日々が過ぎ、気がついたら祇園祭の季節に…びっくりです。
時々、訪ねてくださっている方、ご無沙汰をしております。元気にしてます。
今回は実家で一人暮らしをしている父の話。
慢性硬膜下血腫というのを発症した顛末を書き残したいと思います。
今は通常(年相応の記憶力の低下はある)に戻っております。
慢性硬膜下血腫について
慢性硬膜下血腫は、頭蓋骨内の硬膜と脳の表面の間に血液がゆっくりとたまっていく病気。
症状として『足の重だるさ』『昼間の異常な眠気』『ぼーっとする』『てんかん』『頭痛』『手足のしびれ』『尿失禁』など。
慢性硬膜下血腫は『転倒で頭を打って』発症することが多いけれど、頭を打っていなくても尻もちをついたり転倒したりで起こる可能性があると言われました。
症状が出るまでの期間も転倒などの身体刺激があってから、すぐに発症する場合と3ヶ月くらい経ってから出ることもあるそうです。
父のような高齢者は多かれ少なかれ脳萎縮があるので血が溜まりやすいとの説明もありました。
治療は頭蓋骨に穴を開けて溜まった血液を出す処置です。
父の経過
一昨年はなんやかんやで入退院を繰り返してた父は2023年現在で88歳。
昨年は頑張って一人暮らしを続けられる元気を取り戻しておりました。
年が明けてから『ふらつき』が気になるみたいで近所のかかりつけ医に相談、今年2月にこれまた実家の近所にある脳神経外科を紹介していただきました。
MRI検査の結果『脳梗塞』の痕跡はあるけど、いま現在で問題のある箇所はありません、とのこと。
父はふらつきの原因が分からないので納得いかない感じでしたが、妹と私は脳に異常がなく一安心。心配なら4ヶ月後くらいに再検査をしましょうと言われ予約して帰宅しました。
ところが、3月の終わりになって父の妹である叔母が亡くなり、お通夜へ車に乗せて行った翌日から父は調子が悪くなり始めました。
「ふらつきとトイレが上手くいかないから病院へ付き添って欲しい」と父から妹へ連絡が行き、妹が実家へ行ったらトイレが間に合わない感じ…バタバタしていてその日は病院へ行けず、妹が実家に泊まってくれました。
で、一緒にご飯食べてたら違和感を感じた妹。
「お父さん、お箸が持てなくなってる!」と電話があって、私もびっくり。
翌日は朝から頑張って近所のかかりつけ医→近所の脳神経外科へ繋いでもらって検査したら『慢性硬膜下血腫』ですと。
すぐに手術します〜と言われた妹から連絡が入り、私も仕事やっつけてから大阪へ。
説明はご家族様一人だけと言われて妹が聞いてくれている間に実家に行って荷物をまとめ…たような、でもICUなので何も持ち込めないと言われたような…この頃の記憶が曖昧です。
医師の話では怪我と同じようなもの、とのことですぐに一般病棟に移動しておりました。
1週間くらいして退院だったと思うのですが、この頃は遊びも仕事もパンパンに詰め込んでいた私は動けず、妹夫婦にお任せしてました。
退院の時には尿失禁も治まり、お箸も持てるようになった父。
心から安堵いたしました。
まとめ
最初に「なんかおかしい」と思って病院へ行きたいからと妹に電話した父の判断と「年齢からくるものやろ」と放置しないで動いてくれた妹の行動が良かったんやなと自分の身内を褒めるのもヘンですが…おおごとにならなくて本当に良かったです。
症状によっては認知症からくるものや加齢によるものと似ているので仕方ないと諦めたり、いつものことと受診を先延ばしにすると良くないと感じました。
どんどん血液が溜まって脳を圧迫すると麻痺が出たりもするそうです。
でも、慢性硬膜下血腫は脳梗塞と違って血液を出してしまうと機能は回復するので、違和感は見逃さないようにしようと強く思った出来事でした。